2005年9月アーカイブ

4890361944.jpg
発売中の2冊の本です。ぞうさんのことを一人でも多くの方に伝えられればうれしいです。

★「ちび象ランディと星になった少年」 (坂本小百合著)
文春ネスコ;文芸春秋〔発売〕 (2004/03/03出版)
販売価格:1,365円(税込)
※映画「星になった少年」の原作本です。

★「ゾウが泣いた日」 (坂本小百合著)
祥伝社(2004/03出版)
販売価格1,260円(税込)
※オビには5名様まで使える10%の割引券がついてます。
|
randhi.jpg


ランディはメスのアジアゾウ。小さいときにタイ王国から日本に来ました。今年25才(推定)になります。ゾウの25才は人間と同じくらいですからお 年頃のお嬢さんです。性格は穏やかで人間好き、そして何よりも食いしん坊です。「もっとちょうだい、もっとちょうだい」といつまでも大きな口を開けて食べ 物をねだります。その食欲は旺盛で1日に約100kgも食べます。甘いもの大好きで、外に出かけるときにもっていく「黒糖入りの角砂糖」をとても楽しみに しています。この角砂糖は大阪から取り寄せているブランド品で他にもいろいろ試しましたがゾウに一番あっているようです。一袋くらいはぺろりと食べてしま います。人間でも疲れているときは甘いものが食べたくなるもの。ゴールデンウィークなど動物園が混み合うときや、外でお仕事をするときに、ぞうさんにとっ て必要なオヤツなのです。他にもパイナップル、りんご、にんじん、スイカ、バナナなど果物も大好きです。毎日約50kgの干した草も食べます。こちらは ニュージーランド産です。自然界だとぞうさんは常に何かを食べています。3トンにもなる巨体を維持していくためにはたくさんの食べ物が不可欠です。私の動 物園でもぞうさんの食欲を確かめるのは体調を知る上で重要なことなのです。


 ランディに初めて会ったのは名古屋で開催されていたサーカス会場でした。借金のため差し押さえられているゾウがいるから買ってもらえないか?そん な連絡が私のところにあり、まずはそのゾウに会ってみようと思ったのです。でも直接お世話をしている方とは事情があって会えず、私はサーカスの会場でお客 としてそのゾウを見ることになりました。推定8才の小さなゾウです。その頃は「リンダ」と呼ばれていました。皮膚がぶ厚く、何年ものあいだ洗ってもらって いないような、どす黒い色をしています。なんてかわいそう・・・私は思いましたが、お客様の前で次々にサーカスの芸をするランディは楽しそうに見えまし た。

 「うちで引き取ろう」私は購入を決めました。同じ年、ライティという子ゾウを亡くした私にはランディがライティに見えたのです。「あの子が帰って きたみたい・・・リンダ、ライティ、リンダ、新しく名前をつけましょう。あなたの名前は”ランディ”よ」その頃我が家には2頭のゾウ、ミッキーとミニス ターがいましたが、すぐに仲良くなりました。サーカスというある意味特殊な環境で暮らしてきたランディには自然に身につけた生活をしていく知恵があったの かもしれません。物怖じすることなく新しい生活になじんでいきました。

 また、小さい頃から「移動」に慣れているランディにとって、日本各地で行われる様々なイベントに出かけることはたやすいことのように思われまし た。事実我が家に来て10日程で福岡でのイベントをこなし、意気揚々と帰ってきたのです。これまでにも各地のイベント、パレードや式典、コンサート、テレ ビ番組や映画、オペラの舞台など、本当に数え切れないくらい出かけています。

 どの仕事でもきちんとこなし、お出かけするのはランディが一番安心。私はずっとそう思っていましたした。でも先日あるイベント会場でランディがバ ナナを食べなくなったというのです。あの食欲旺盛なランディに限ってありえないことです。私は現場にいなかったのですが、原因はビルの窓掃除。スパイダー マンのように建物を動く姿にランディが動揺したのです。彼女にしてみれば「なんで、あんなところに人間がいるのかしら?」と思ったのでしょう。そわそわし て落ち着きがなくなり、バナナを鼻に渡してもポロリと落としてしまう。ゾウは一般的に視力が弱いと言われていますが、数百メートル先の人間を見つけてしま うなんて。きっとその聴力を活かして察知したのでしょう。
 その報告を受けていた時、私はとっさに言いました。
「ちょっとランディに電話を代わってちょうだい!私が話すわ」
スタッフは半信半疑で携帯電話をランディの耳元へ持って行きました。
「ランディ、ママよ。怖い思いをさせて悪かったわ。でももう大丈夫。何も怖いことはないのよ。今日ちゃんとお仕事が終わったら市原に帰れるわ。いい子にして言うことを聞くのよ」
ありったけのねぎらいの言葉にランディが反応したのかわかりません。でも携帯電話の向こうから聞こえてくる私の声に耳を澄ませ「もうわかったから」と言わんばかりに耳をパタパタさせたそうです。

 お仕事大好きランディには儀式があります。それは初めての場所にある物を一つ一つ鼻でそっと確かめることです。これは大丈夫、怖くない、ちょっと 怖い、・・・その儀式を繰り返していくのです。この前行われた福島での試写会場でも大きなスクリーンを鼻先でちょんと触りました。幸い大事にはなりません でした。触れない物は鼻を高く上げて匂いを嗅ぎ、耳をすませます。だいたい確認を終えると落ち着くのですが、千葉の田舎で長年過ごしたランディにとって都 会はすべて物珍しく思うようです。遊園地の乗り物や電車など「あれは何?」と思うものも少なくありません。電車を直接触ることが出来ればあまり悩まないの かもしれませんが、そうもいきません。そんな時は電車が通るたびにゾウ使いが側についてランディをなだめるのです。そのうちに慣れて気にしないようになり ます。

 陸上で一番大きな動物、ゾウ。その豊かな感性と高い知能に驚かされてばかりの私ですが、ランディと接していていつも思うことがあります。人間を共 に生きる仲間だと認識し、愛する。大きく包み込んでくれるようなランディの人間に対する愛情表現に私はいつも癒されていると感じるのです。
 最近はイベント会場で「ランディ、ランディ」と声をかけられることが多くなりました。お尻を向けながら、もくもくと食事をしているランディの耳が子供た ちの声を感じているのを私は知っています。そして気まぐれに近寄り、鼻をのばして、子供たちの柔らかな髪をふわりとかすめるのです。その鼻先はとても優し く、繊細です。「きゃー」と上がる歓声に、私はランディが満足げに微笑んでいるように見えました。


市原ぞうの国 勝浦ぞうの楽園 小百合園長


< ELPHA FRIENDS & LEA NEWS 2005夏号に掲載 >


|

昭和58年春、私は念願のゾウを購入しました。経営していた“アリからゾウまで”というキャッチフレーズの動物プロダクションは全盛期で、仕事が忙 しくなるのと同時に様々な動物たちも増えていきました。売れっ子の牛の吉田君はバラエティ番組にレギュラーを持っていたし、器量が良い猫のサチコにはCM のスポンサーの方からお歳暮が届くほどでした。それでも、毎日仕事がある訳ではなく、ほとんどの動物たちは飼育場で1日を過ごしていました。

ある日、私はひらめきました。隣の畑を借り“タレント動物園”を開くことにしたのです。6000u余りをぐるりと白い塀で囲み(実は大工仕事が得意 な私、すべてひとりで作りました)、ラクダや馬やトラ、ペンギンなどを展示しました。入口には小さな箱を置いて、見に来てくれたお客様にお気持ちをいれて もらうことにしました。1円、5円、10円などに混じってたまには千円札もありました。どうぶつのエサとして、にんじんを細く切り袋につめて100円で販 売しました。また、冬にはおでんやお汁粉を作ってお客様に振舞いました。夏はカキ氷です。口コミでたくさんのお客様がみえるようになり、日曜日には20台 ほどしかない駐車場があっという間に満車になってしまいました。まわりの空き地や道路では大渋滞が起こり、近所からのクレームの電話が鳴りつづけたほどで す。

動物園でお金を儲けることを余り意識していませんでしたが、入口の小さな箱は1日に2〜3回開けて回収しないとあふれてしまうほどでした。たくさん の動物をかかえて毎日のやり繰りに苦心していた私にとって毎日の現金収入は本当に助かりました。でも、一番嬉しかったのは、動物たちの顔が日に日に明るく なっていったことです。彼らの孤独を癒してくれたのはお客様が動物に触れて見せてくれる笑顔だったのです。

ぽかぽか陽気のある日、動物園に隣接する我が家の庭でお弁当を食べているお客様がいました。一応プライベートな敷地なのですが、楽しそうな姿を見て 声をかけるのをやめました。よく見ると、我が家の娘と息子がちゃっかり一緒にお昼を頂いていました。なんてアットホームな動物園でしょう。

ラクダに乗れる「ラクダライド」も大好評で、いつかお客様をゾウに乗せたいなぁと、考えるようになったのもこの頃です。動物も人間も生きがいを持つ ことが大切・・・。市原ぞうの国の動物たちが持つホスピタリティは、この小さな動物園がルーツなのです。現在、建設中の勝浦ぞうの楽園も同じようにアット ホームな空間を目指しています。

映画の撮影で2頭の仔ゾウが新たに加わることになり、小さな飼育場が手狭になってきました。田んぼばかりだったご近所にもポツポツ家が建ち始め、新天地を探すことになりました。出来れば東金市に残りたかったのですが「帯に短し、たすきに長し」でなかなか決まりません。

そんな時、市原市でお寺の裏山が売りに出るかもという話を聞いて、早速見に行くことになりました。昭和60年夏のことです。バブル真っ盛り、銀行がお金を貸してくれて、話はすぐにまとまりました。こうして何も無い、木が生い茂っただけの山が私の動物園となったのです。

まずは水の確保。動物を飼うにはたくさんの水が必要です。湧き水がありましたが、井戸を掘ることにしました。美味しい水が湧き出て、一安心。馬小屋と事務所の建設も始まりました。
動物プロダクションの仕事は超多忙になり、何もこんな時期に動物園をやらなくてもいいのに、という周囲の声もありましたが、私はお客様に接する動物達の嬉 しそうな顔を思い浮かべて、セメントをこね、ブロックを積み、チェーンソーを持って頑張りました。もちろん専門の業者の方にもお願いをして工事は進んでい きました。施設の完成を目指して朝8時から夜9時まで働きっぱなしの毎日でした。当時高校1年生だった長男の哲夢も手にマメを作ってスコップを握っていま した。オープンの前日、花壇を作り終えたのは夜中の1時でした。

平成元年4月、「山小川ファーム動物クラブ」として、正式に私の動物園がオープンしました。当日は新聞社の取材やテレビの生中継もあって、それらし くテープカットもしました。せっかくの宣伝のチャンスだったのですが、疲れ果てて声が枯れた私はカメラに向かって同じことを繰り返し言って台無しにしてし まい、反省したのを覚えています。

市原市の山奥の小さな動物園…余りお客様は来ませんでしたが、とても充実した日々を過ごしたことを思い出します。広い放牧場で遊ぶラクダや馬たち、 犬たちも新しい犬舎でのびのびしていました。猫と遊べる施設「ネコちゃんふれあいランド」も開園時からありました。園内の食堂は今もある「ウッディヒル」 です。ぞう使いが日本人スタッフと一緒にタイラーメンを作っていました。バーベキューもやりました。完全セルフサービスです。お客様は自ら薪を拾い、火を おこせたら声をかけてもらい、お肉と野菜をお出ししました。煙に巻かれての食事はワイルドで人気がありました。

ゴールデンウィークなどはそこそこお客様がみえて、今日は10万円稼いだ!なんて言ってははしゃいでいましたが、世の中はバブルがはじけて、だんだ んと不景気になっていったのです。動物達の種類と数は右肩上がりに増えていきました。プロダクションの仕事に頼っていては駄目だと、私は不安に駆られまし た。動物たちの生活はどうしても守らなければならない。

動物園を充実させよう。長女が学校を卒業したのを機に、私は当時ブームになりつつあったタイ料理の本格的なお店を始めることにしました。建物はカナ ダからの輸入材でつくり、お皿から家具調度品に至るまでゾウのデザインのものに統一しました。哲夢が修得したタイ語を生かして3人でタイに足を運び、本当 に忙しく働きました。

平成4年4月、リニューアルオープンした私の動物園では、4頭のゾウたちが活躍する「ぞうさんショー」お客様にぞうさんに乗ってもらう「ぞうさんラ イド」が始まりました。日本初、最年少のぞう使い誕生!哲夢には取材が相次ぎ、その宣伝効果でお客様が入口で行列を作るようになったのです。その時、私は 本当に幸せな気分で、「動物園をやってよかった、私のために太陽が出て沈み、月が出る」といった思いで過ごしていたのです。

そんな私に突然、別れが訪れました。これからという時に。


市原ぞうの国 勝浦ぞうの楽園 小百合園長
                                 
< ELPHA FRIENDS & LEA NEWS 2005春号に掲載 >
|
2005年9月29日

<スタッフの声>

“スタッフの声”では、市原ぞうの国で働くわたし達の声をお届けいたします。
動物園の裏話や飼育スタッフによる動物たちの面白いお話をする予定です。
お楽しみに!
|
kep.jpg
2005年9月23日 勝浦ぞうの楽園がオープンしました。
何度も会員の方とシミュレーションを重ね、公開の日を迎えられたことをスタッフ一同大変嬉しく思っています。週末のみの営業となりますが、ぜひご来園ください。お待ちしております。
※入園は「日本のぞうさんを幸せにする会」「市原ぞうの国友の会エルファフレンズ」の方に限らせて頂きます。御了承ください。
一般の方でも「エレファントトレッキング(ぞうさんに乗って山道散策)」はご予約を受け付けております。
お気軽にお問い合わせください。



|

rsp.jpg

7月4日 レッサーパンダの赤ちゃんが生まれました。
双子の男の子です。まだ、公開はしておりませんが、お知らせします。

|
2005umi066.jpg

8月29日〜30日勝浦の海岸でミッキー、プーリー、マミー、テリーが海水浴。ギラギラの夏の日差しの中、200人の会員の方々と一緒の楽しくて、気持ちいい海辺の1日でした。来年も楽しみです。
|
現生のげっ歯類では最大の種類である「カピバラ」が来園しました。
アヒル池でアヒルや白鳥と仲良く暮らしています。
実は指の間に小さな水かきが付いているので泳ぎは得意なんです。
副園長が来園してから、歯が出てる動物が増えたのは気のせいでしょうか…?
event05042902.jpg



ラマの赤ちゃん誕生

ラマの赤ちゃんが7月に産まれました。ちょっと怖い顔?ですが、よーく見るとやっぱりかわいかった!一番かわいい盛りです!ぜひ会いに来て下さいね!
babe5.jpg

|
BlogNewsのトップへ